フランスで学んだ『質素力』2

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前回は、フランスの旅での経験を踏まえて、フランスの食事や服装などに対する『質素力』についてお話ししました。今回は、フランス人のモノやお金の考え方に対する『質素力』について、お話しします。20年ほどパリに暮らしたことのある日本人が著者である「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」を帰国後に読み、フランスと日本との違いやたくさん考えさせられる部分がありました。この記事を読んでぜひ生活を豊かにするためのヒントとして、ご参考にしていただければと思います。それでは、どうぞ‼

コンビニがなくても質素に暮らすフランス

私たちが旅をしている間、フランスだけに限らず、ヨーロッパ中どこを歩いても日本にあるようなコンビニはありませんでした。あったのは、スーパーかコンビニに似ているミニスーパーで、さらにこのミニスーパーは街中にしかありませんでした。旅をしている間は、「近くにコンビニがあれば、何かと楽なのにな」「コンビニがないと不便だ」と考えることが多かったです。しかし、帰国後に思ったのは日本のコンビニやスーパーの数が多すぎるということです。

例えば、近所のコンビニやスーパーで目的のモノを購入しようとして向かうと、安売りの食材にもつい目がいってしまい、ついほかの物まで買ってしまう傾向にあります。それにより、食材を腐らせてしまうことが何度かあり、安売りで購入したはずが、逆に高くついてしまい、後悔してしまうのです。

「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」の筆者は、日本のコンビニについて次のように述べています。

つまり、買いたくなかったモノまで買ってしまうという、便利だけど無駄遣いを奨励する、コンビニは両刃の剣にちがいない。

吉村葉子「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」株式会社講談社,2016年発行,P.15

私はこの文章を読んで、共感せずにはいられませんでした。モノに限らず、時間でさえ無駄にしてしまっているように感じています。コンビニやスーパーは、たしかに便利です。しかし、コンビニやスーパーがあることが、当たり前の環境で生きてきているため、いざ近くになかったりすると「コンビニはないと不便だ」という錯覚に陥ってしまい、そのちょっとした錯覚がストレスに直結するのではないかと、旅の経験も踏まえて強く感じました。

最近は、「コンビニがなくてもなんとか旅していけた」と考え方が変わり、モノや時間の無駄遣いを抑えるために、コンビニやスーパーに頼りすぎず、最小限にすることを心がけています。

日本よりもモノが少なくても質素に暮らすフランス

フランスが、実際にモノが少ないかどうかは、観光しているだけではわかりませんでした。しかし、ヨーロッパや中東、アジアの旅を終え、帰国後に改めて感じたことは、日本は明らかにモノが多いということです。海外にはない便利グッズだらけの100円均一、流行りのスイーツやグルメなどの新商品の多さ、添加物だらけの食べ物や飲み物の種類の多さにも、改めて圧倒されてしまいました。海外で旅をする前までは、このように感じたことはありませんでした。

「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」で、とあるパリ人はこう述べていた。

東京はものすごくエキサイティングだけど、ストレスがたまる町だと思う。なにもかもが、人間の頭脳を刺激する仕組みになっているみたい。パリならばボーっとしていられるのに、この町には誘惑が多すぎるのよ。

吉村葉子「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」株式会社講談社,2016年発行,P.45

つまり、パリよりも日本の環境の方が、たくさんのモノの多さによる刺激を常に受けており、気づかぬうちにストレスが溜まってしまう環境にいるということです。このことに関して、筆者は次のように述べています。

いっそのこと、お金もないけど欲しいモノもないほうが心の平安は保てるにちがいない。

吉村葉子「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」株式会社講談社,2016年発行,P.47

モノというものは、うまく利用すれば便利です。しかし、このようにモノが多い中で生活していくことで、種類の多いモノを選ぶのに迷いが生じて、それが無意識でストレスになってしまったり、セール期間の混雑によってストレスに感じてしまったり、多くのモノが視界に入ることにより雑念が入ってしまうなど、モノによって心を支配されてしまうのです。反対に、筆者が述べたように欲しいモノがなければ、そもそも買おうとしないため、モノを選ぶことによるストレスが抑えられ,雑念も少なくなるに違いありません。

私は、この筆者の言葉からモノへの欲求が減り、モノに対しての出費が減り、前よりもストレスが減ったような気がします。

そもそもブランド欲がない質素なフランス人

パリのシャンゼリゼ通りでは、世界で名高いパリ本店のブランド店であふれています。エルメス、イヴ・サンローラン、シャネル、ディオール、カルティエ、ルイ・ヴィトンなど、観光客で行列になっているお店もありました。しかし、パリの街を歩いていてもブランド品を身につけている人を、あまり見かけなかったのです。東京の街を歩いていた時の方が、ブランド品を身に着けている人を多く見かけていたように感じました。一体なぜなのでしょう?私のこの疑問は、本に出てきた中学の国語の先生をしているパリ人が述べた言葉によって明かされたのです。

高いバッグや宝石を身に着けるには、それなりの洋服が必要です。バッグばかりが目立つような、そんな格好はおかしい。洋服だけでなく、住んでいるアパートにしてもそうでしょう。(中略)私らしさを表現するには、かえって邪魔になります。ブランド品を身につけてしまうと、私らしさはその場で消える。

吉村葉子「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」株式会社講談社,2016年発行,P.58

フランス人の述べたこの言葉に衝撃を受けました。自分に似合っているかどうかわからず、ただブランド品で着飾ることよりも、自分自身を理解し、自分に似合うもので自分らしさを表現することが、フランス人の究極のおしゃれなのだと、思い知らされたのです。

他人にどう思われるかよりも、ありのままの自分を大切にし、自分らしく生きることに価値を見出していることが、とてもよく伝わる内容ですよね。私は、フランス人のこの価値観にとても魅力を感じました。自分らしく生きるために、まずは自分自身と向き合い、しっかりと理解することから始めてみようと思います。

まとめ

以上、私がフランスで学んだ『質素力』について、以下のような内容をお話ししました。

  • コンビニがなくても質素に暮らすことで、モノや時間の無駄遣いを抑えられ、ストレスを軽減することが期待できる
  • モノが少ない質素な生活を送ることで、モノを選ぶことによるストレスが抑えられ,雑念も少なくなることが期待できる
  • ブランドで着飾って、他人にどう思われるかよりも、ありのままの自分を大切にし、自分らしく生きることに価値を見出していくことが重要

パリの街で歩いていても、自信に満ち溢れていて生活が豊かそうな人ばかりでした。それは、モノや食事にお金をかけなくても、心が豊かでいられるのは、モノに支配されず『質素力』が備わっている中で、自分らしさという軸で生きているからなのではないでしょうか。

みなさんも、豊かな生活が送れるよう、ぜひ参考にしてみてください。

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